2006年04月20日

航空史の分岐点・日航機墜落事故

1985年8月12日の日航機墜落事故。幼少だった私には事の重大さを理解するにはまだ早かったのですが、今でもあの事故の影を引きずっているということは、幼心に受けた衝撃は相当なものだったのだろうと思います。

真夏、山奥、焼け焦げた木々、自衛隊、坂本九さん。夏休みで家にいたこともあり、ずっとテレビから流れてくる断片的なパズルのような情報に、目も心も釘付けになっていたのだと思います。

垂直尾翼が吹き飛び、油圧系統が全滅し、全ての昇降舵・方向舵が操作不能になり、エンジン出力だけで航行を試みるという、まるでハンドルの折れた二輪車を運転するような状況の中での操縦士の方々の必死の戦いの様子が、事故から15年後に公開されたボイスレコーダーで明らかになったのも記憶に新しいところです。

この事故は航空機の単独事故としては世界最大の事故として、また、その事故原因が非常に特殊な例として、世界の専門家に知られることとなっています。

この事故を教訓にしたおかげで墜落を免れた事例も実際にありました。アメリカで航行中に油圧系統が操作不能になり、全ての昇降舵・方向舵が操作不能になり、エンジン出力だけで着陸を試み、どうにか墜落は免れたという例です。日航機事故との相違点は、垂直尾翼があったという点だけでした。(垂直尾翼のない飛行機は、紙飛行機のようにフラフラになってしまいます。)

この機に乗客としてたまたま乗り合わせていた操縦士が、日航機事故を教訓に、油圧系統が全滅するという日航機事故以前には誰も想定しなかった事態に陥ったときに、日航機と同じくエンジン出力だけで航行を試みるというシミュレーター訓練を行っていて、急遽コックピットでサポートしたそうです。

日航機事故の犠牲者の方々の無念が、無駄にならなかった事例でした。

ところで、CS放送やケーブルテレビで視聴が可能なNational Geographic Channel、「メーデー!航空機事故の真実と真相」というレギュラー番組があります。

過去に静岡沖での日航機同士のニアミス事故が、ドイツ・スイス上空での旅客機と貨物機の空中衝突事故の特集の中で少し紹介されたことはありますが、この5月11日に、そのシリーズ第3弾にして初めて、日本の事例である日航機墜落事故が取り上げられます。

日航機事故のドキュメントというだけなら、日本のテレビや書籍でも既に製作されていますが、このチャンネルの番組制作はアメリカだということに注目しています。それは、事故の直接的な原因が、ボーイング社の修理ミスということになっているからです。アメリカ視点でこの事故を見るとどう伝えられるのか、非常に気になるところです。

メーデー!3:航空機事故の真実と真相


あれから今年で21年目。初めて機体の残骸が一般の目に触れることになりました。

日航が安全啓発センター、ジャンボ機の残存部品を公開

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放っておけば廃棄処分されるところでしたが、周囲の強い声に押されて、日航が公開に踏み切りました。当然のことだと思います。日航は今まで何をしていたんでしょうか。

次に羽田を利用するときに時間の都合がつけば、ぜひ足を運んでみたいと思います。

この事故以来、日本では旅客機の墜落事故は1件も起きていませんが、人為的なトラブルが絶えないのも事実です。航空機ファンとして、一人の現代人として、空の安全を願っています。

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posted by チョロQ at 20:37| Comment(1) | TrackBack(1) | 航空・飛行機 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。正衛門と申します。
日航機墜落事故について言及されていたので、
トラバさせていただこうと思ったのですが、できませんでしたので該当URLを記しておきます。
よろしければお立ちより頂けたら幸いです。失礼致します。

日航機墜落事故の真相
http://d.hatena.ne.jp/thyself2005/20061004/1159905303
Posted by 正衛門 at 2006年10月04日 19:48
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